8.1.4.6: 血管にとっての浸透圧(膠質浸透圧)

血しょうのNa+濃度(図の黒い粒)は、血球から水分を引き出す方向に作用するのと同様、毛細血管外(図の上段)の水分を、毛細血管内(下段)へ引き込む方向(青い矢印)に作用します。

一方、組織のNa+濃度(図の黒い粒)は、毛細血管内の水分を毛細血管外へ引き出す方向(青い矢印)に作用する。両者とも細胞外液(後述)であり、Na+濃度はほぼ同一です。

上記のため、Na+による毛細血管内外方向の水の動きはバランスし、作用がありません。

低/高ナトリウム血症においても、(低ナトリウム血症においては、組織液のNa+濃度も低下し、高ナトリウム血症においては、組織液のNa+濃度も上昇するため)血管内外方向の水の動きには、異常は生じません。

タンパク質(特にアルブミン)(図中の黄色い玉)は血しょうに多く、組織液には少ない。

そのため、血しょうのタンパク(アルブミン)により、毛細血管外の水分が毛細血管内に引き込まれています(青い矢印)。

血しょうのアルブミンによる浸透圧を、膠質浸透圧とよびます。

低タンパク血症においては、アルブミンによる膠質浸透圧が低下し、毛細血管外の水分を毛細血管内に引き込む力が低下します。これにより、毛細血管外に水分が停滞してしまう病態が、浮腫です。

結局、(血球ではなく)血管内外の水分の動きに影響をおよぼす浸透圧は、血しょうタンパク(アルブミン)による膠質浸透圧です。

 

チャレンジクイズ

1 毛細血管壁 皮膚 は、半透膜である。

2 毛細血管内外の水の動きに対して浸透圧を呈する物質は、毛細血管内外の移動は  できる できない 

3 塩分の方が、タンパク質より、浸透圧は 高い 低い 

4 毛細血管内外の水の動きに対して浸透圧を呈する血漿中の物質は、主に Na+ タンパク質 である。

5 血漿のタンパク質が呈する浸透圧を、膠質浸透圧 血漿浸透圧 とよぶ。

6 浮腫がある患者で考えられるのは、血漿中の Na+ タンパク 濃度の 増大 低下 である。

7 間質液(組織液)が毛細血管に入る力は、血漿浸透圧 膠質浸透圧 ろ過 である。

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: 血しょう浸透圧